雪の日も馬が風邪をひかない仕組み

2014年、牧場は何度も大雪に見舞われました。 馬たちは、雨の日も雪の日も平気で放牧場に出ていることが多いです。 自由に出入りできる屋根つきの畜舎もありますが、彼らは割合平気で濡れるにまかせています。 真上から見てみると、こんな感じです。 一番外側を覆う長くて硬い毛が束になり、雨をまとめて下へ落とします。 皮脂は水分をはじき、地肌を覆う柔らかい毛が空気の層を作って体温を維持するため、天候の影響を受けにくいのです。 まとめられた雨は左右へ振り分けられ、腹部を濡らすことはありません。 たてがみや尾も風雨や日差しから体を守る役目をはたしています。 春になれば彼らの冬毛も一斉に抜け、放牧場は毛だらけになります。 鳥たちが巣作りの材料にするため、抜け毛を集める光景が見られます。 カラスは背中に乗っかってたてがみをむしりますが、馬たちはさほど嫌がりません。 以前は毛が抜け始めると毎日ブラシをかけていましたけれど、何年も彼らとつきあっているうちに 「一度にごっそり抜ける日が来る」ことを知り、おおらかに自然のなりゆきにまかせるようになりました。 彼らも木などで体をかき、自分で毛を落としていますね。 人の手にあまり慣れていない馬も、この時期のブラッシングは受け入れやすく、少しづつ慣らすのに良い機会です。
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